こんにちは。
心理カウンセラー(公認心理師・臨床心理士)のななかみ奈緒です。
あなたは、セルフ・コンパッションという言葉を聞いたことがありますか?
日本語では「自分への思いやり」と訳されることが多い言葉です。
研究者によってさまざまな説明がありますが、今日は私がセルフ・コンパッションを学び、実践する中で大切にしていることを書いてみたいと思います。
セルフ・コンパッションとは
私にとってセルフ・コンパッションとは、
「苦しんでいる自分に気づき、その自分を思いやりをもって迎え入れようとすること」
です。
失敗した自分。
不安になっている自分。
イライラしている自分。
傷ついている自分。
そんな自分を、
「いてはいけないもの」
として追い出そうとするのではなく、
「そう感じている私がいるんだね」
と迎え入れようとする姿勢です。

理解を温かさで「包み込む」
ここで私が大切だと思っているのは、
「理解すること」と「迎え入れること」は少し違う、ということです。
私はカウンセリングでもよく感じるのですが、自分に厳しい人ほど、一生懸命自分を理解しようとします。
「私はなぜこんなに不安になるんだろう」
「私はなぜまた怒ってしまったんだろう」
「私のどこがどう間違っているんだろう」
それ自体はとても大切なことです。
でも、ときにその理解が裁きに変わってしまうことがあります。
「やっぱり私が未熟だからだ」
「私の考え方がダメだからだ」
「もっと頑張らなきゃ」
そんなふうに。
だから私は、理解するだけでなく、理解を思いやりで包み込むことが大切だと思っています。
「こんな今の私」の肩を抱くように、温かく共にいる感じです。

大切な友人が苦しんでいるのを見たとき、多くの人は
「そうなんだ。それは苦しかったね」
と、ただその人の隣にいようとします。
その姿勢を、自分自身にも向けていくのです。
私が大切にしていること
セルフ・コンパッションを学ぶ中で、私は少しずつ、
「どんな自分にも居場所をつくること」
を大切にするようになりました。
不安な自分も。
怒っている自分も。
嫉妬している自分も。
自信のない自分も。
できれば見たくない自分も。
私たちはつい、
「そんな自分は消したい」
「早く変えたい」
と思ってしまいます。
でもセルフ・コンパッションは、
変えることより先に、
まず存在を認めることを教えてくれます。
「そんなあなたが今ここにいていい」
と。
もちろん、その後で変化が起きることもあります。
行動を見直したり、誰かに謝ったり、新しい選択をしたり。
でもその変化は、
自分を追い立てることで起きるものではなく、
まず迎え入れられた安心の中から生まれてくるように感じています。

まとめ
セルフ・コンパッションにはさまざまな捉え方があります。
その中で私が大切にしているのは、
苦しんでいる自分を理解し、
そして思いやりをもって迎え入れることです。
何かを感じている自分。
うまくできない自分。
傷ついている自分。
そんな自分に対して、
「いてはいけない」
ではなく、
「いていいよ」
と言えること。
セルフ・コンパッションとは、私にとって、自分のあらゆる一面に居場所をつくっていく営みです。
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